金型から設計するハンガーへのこだわり
2019.1.25

コーベルでは、自社でハンガーの金型の設計を行っています。
昔は木型と呼ばれる金型の原型となるモデルを職人が手作りし、その型に沿わせて金型を製作していました。
合鍵を作るのと似た方法で、その技法より「習い」と呼ばれておりました。

現在は、直接3次元のデータをパソコンへ打ち込み設計を行います。ハンガーのデータは、人間の形に沿うように、曲面の立体物が下方向へ下がりながら前方へ湾曲するという非常に難しい形状をしております。その形状も、社内でのみ設計をする訳ではなく、アパレルメーカー様、スーツメーカー様等と何度も打ち合わせと試作を重ね、少しずつ理想の形へと近づけていきます。
何度も試作と修正を繰り返して出来上がる金型ですが、出来上がった3次元データをそのまま機械に送り込んで金型が出来る訳ではありません。正確にいうとハンガー自体は出来るのですが、最後に1,000分の数ミリという微調整を行い金型を仕上げます。
この最後の数ミリこそが洋服を綺麗に保つだけではなく、店頭に並んだ時の佇まいを醸し出してくれます。


職人が手作りする木型を使う方法から、データを直接パソコンで打ち込むというように設計方法自体は変わっていますが、ハンガーを設計する際に大切にしている想いは不変です。


