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ビジュアルマーチャンダイザーに学ぶディスプレイとは / 日本VMD 山本伊都子様 インタビュー【2018年8月2日】

2019.2.14

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日本VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)協会 理事 山本伊都子様
株式会社コーベル 代表取締役社長 尾崎功

「ブランドコンセプトについて」
「ブランドを語れるハンガー」

ー まず、山本様のお仕事についてお伺いできますか?

【山本様】 私は、日本VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)協会の理事なのですが、自分の会社も持っています。
何をしているのかと言うと、企業様のコンサルティングですね。売上が上がっていく仕組み作りのお手伝いをさせて頂いています。店頭クリニックといった見た目のVMD(“Visual Merchandising/お客様が商品を見やすく、購入しやすい売り場づくり)もやりますが、企業様と秘守義務契約を結び、毎月の売上数字など見せて頂き、(什器、商品、メインカセットといった)店頭をどう動かして行くか? についてアドバイスさせて頂いています。

お客様はアパレル企業様が多いですが、衣服に雑貨を組み合わせMDに幅を持たせたり、今は全国展開されている大手販売店様の演出、運用面での「研修」までさせて頂くケースも増えてきています。

【山本様】資本力のある大企業様はデジタルの仕組みなども整っていて、サービスレベルを高くしていくこともできますが、独立系のブランドさんですと、結構アナログで止まっている場合も多く、業績の良さは強いブランドに偏る傾向にあります。

ー VMDで言うとどんなことがポイントになってくるのでしょうか?

【山本様】突き詰めて言ってしまうと、「ブランドとして、店舗としてどういう価値を提供するか?」がとても重要で、お客様は何を欲して来ているのか? を知っておく必要があります。

ショップコンセプト(内装・インテリア・什器)を決める前にブランドコンセプトを持つことが望ましいですし、お店の空間という世界観作りの中で、魅力的に見えるか? どうアピールできるか? ブランドの価値をどうお客様に感じて貰えるかが重要になってきます。

例えば、一つの世界観として「木とアイアンとガラス板」みたいな素材の組み合わせで店舗を作る場合、白のプラスチックのハンガーはそぐわない。ハンガーに至るまで、素材感の統一を図る意識については、まだまだ疎かになっているケースが多いです。

ー 尾崎社長、ハンガーメーカーの視点としてどう思われますか?

【コーベル 尾崎】ハンガーメーカーの視点で言うと、今までは、アパレル企業様側にマネキン会社のようなトータル的にストア演出を行える企業が間に入り、彼らからショップの世界観と共にハンガーのイメージを発注頂くケースが多かったのですが、最近はアパレル不況からかメーカー様から直接相談頂くことが増えて参りました。そんな時、世界観・演出面はそっちのけで、価格勝負(コストコンシャス)に陥ることも増えて来ています。
私としては、プロデュースされる方が間に入った方が良いハンガーができる気がしていま
す。

【山本様】コーベルさんのハンガーは、拝見させて頂くと、細かいところまでしっかり作られていますよね。「デザインは細部に宿る」の精神なのでしょうか。

店頭でオブジェにお金をかけていると、やはり質の高い空気感が漂ってきます。
発注側もショップコンセプトや素材感などきちんとした計画を立てて、ビジュアル面で頑張ってくれると良いですね。

【コーベル 尾崎】ある日本を代表するファッションブランドを展開されている企業様は、ハンガーの素材感、ディテールまでこだわるのはもちろんですが、店頭ディスプレイから物流段階まで全て同じハンガーを使われるんです。そのことで、物流段階に携わる方まで、そのブランドの世界観に引きまれる。
来店購入されたお客様にも同じハンガーを差し上げる様を拝見していると、これが「ブランド」なんだなぁと実感させられます。

【山本様】確かに、過去を振り返ってみても、日本を代表する有名ファッションブランドのデザイナーが一番最初に手を付けたのはハンガーでした。ハンガーにもブランド感を取り入れようとしたんです。お店の中でハンガーが変わるだけで大分雰囲気は変わりますから。

【コーベル 尾崎】ブランド感をどう作り上げていくか? についてこだわられている企業様は、「社員の意識も統一されていて」上手く売上が上がっているように思います。

ー ところで、冒頭でデジタルの導入のお話が出ましたが、実際デジタルは重要なのでしょうか?

【山本様】VMDの視点ですと、デジタル=デジタルサイネージが中心になってきます。
最新の世界観の画像や動画を見せることで興味を喚起します。そこから、商品配置、MDがどこにあるかが見えてきて、関連するゾーニングが作り易くなります。

これは余談ですが、仕事柄webデザイナーの方とお話することがあるのですが、ウェブサイトの作り方もVMDと似ているのではないかと思います。導線をどう作るかが決め手になっています。昔は文章で読ませる系が多かったのが、今はビジュアル重視の傾向にありますよね。インスタグラムが流行っているのも頷けます。そういえば、店内に「インスタ映えする場所を作る」なんてことも真面目にやられているんですよ (笑)

最近はスマホでいろんな情報に触れられますから「お店に来て初めてショップの情報を得る」よりも、webやSNSを活用し予め調べてから来店、狙ったものを試着して買う【情報収集→店舗で確認】の場に変わりつつありますね。
ショップ体験型という「コト発信」の情報発信地に変わってきています。

そういった意味ではお店に行くキッカケが変化してきている。
「コト」がないと来てくれない。
「モノ」だけだと顧客単価が上がらない。

その為、提案性のあるコーディネートの必要性があると考えています。
インスタグラムで発信して、興味を持って来店された方には、コーディネートという提案があると、店舗の滞留時間が長くなります。すると、「買上げ率」が上がります。また、「接客」や「トーク」にも工夫が必要になってきます。

【コーベル 尾崎】面白いですね。実際科学的なデータはあるのですか?

【山本様】お店からは毎月の客単価、点数(セット数)、のデータが出てきます。夏はセット率が下がります。薄着になりますから。なので夏は雑貨と組み合わせるとか。セット率を「1」→「2」を目指すわけなんです。

そう考えると、トップスとボトムスが上下のハンガーで組み合わされ、トータルコーディネートして魅せられるハンガーがあると良いですね。

【コーベル 尾崎】なるほど。ちなみに、服をマネキンが着ていると良く見えるのは何故なんでしょうか?

【山本様】それは立体だからですね。

【コーベル 尾崎】木製のハンガーの場合、実は製造の理論があって、肩の厚みを上げようとすると、板の厚みを上げる必要があるんです。分厚い板が必要になってきて、つまり原価が上がる。しかし、ブラスチックなら金型次第で肩の厚いハンガーも同じコストでつくれます。

【山本様】肩の厚みはVMDにとって重要な要素だったりしますから。
例えば、百貨店は、ラック一本に服を10枚しか掛けないところ、ファストファッションだと50枚掛けちゃったりします。

ファストファッションの場合、オペレーション重視になっています。接客より品出し(商品出しと整理)や在庫管理が重要な業務になっています。その場合、同じハンガーじゃないとパッパッと戻せない。必然的に安くて薄いハンガーになってくるんです。

「指一本ルール」というのがあって、商品の間の隙間に指一本は入る位の定数定量を持たないと、商品はキレイに見えないんです。

多くが、MD(商品)を一杯作りましょう、でギュウギュウになる。引けば良いのですが、販売日数が一ヵ月(60日ブランド)だと、実売期(売りのピーク)になっているので、そこで引くわけにいかなくなってしまう。見栄えどころじゃなくなって売場が在庫置き場(倉庫)になってくる。沢山かけられる薄いハンガーが望まれますね。

【山本様】VP(ビジュアルプレゼンテーション)、PP(ポイントオブセールスプレゼンテーション)という二つの言葉があって、簡単に言うと、VPは見栄え、PPはアクセント。PPとしてディスプレイとしてのハンギング(ハンガーにかけてキレイに飾る)が必要になってきます。
それには、薄いハンガーより、プラスチックの肩の厚い、カタチの良いものにすべきです。

ー昨今、ネット通販で服を買われる方も増えてきていると思うんですが、その辺りはどんな影響がありますか?

【山本様】Amazonの平均単価3,000円から見ても、ネットで購入されるものはコモディティー化してきてます。

※コモディティー化=高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になること。

反面、お店に来る場合、わざわざお店に来るんだったら・・・来て頂けるのだったらと考える・・・お店は見せる場であり、見せるのはお店であるべき。

ハンガーで言うと、今後はプラスチック、木製の違いは段々なくなってくるんじゃないかと考えています。色や肩のカタチがキレイに出せる方が良いです。
「肩」「背中の丸み」、そこのこだわりが見えるハンガーを選ぶべきです。

コーディネートできるように下にフックが付いてて、ボトムスをつけて。
細かいところに気をつける。

ハンガーのボディに対して、フックもクロームメッキかマットかは分けるべきで共存させては駄目です。統一した方が良いです。
又、フックをゴールドにすることで、什器にゴールドが入っている雰囲気の違い、そこが大切なんです。

【コーベル 尾崎】実際気付かれないことも多いと思います。

【山本様】「鈍感」じゃ駄目ですね。「敏感」にならないと。

【山本様】上手くいくケースとしては、ブランドディレクターがいて、その方がシーズンイメージを決めます。それに合わせてMDが商品を作って行き「社内」、さらにVMDが動く「店頭」。
一貫性が重要なんです。

【コーベル 尾崎】今、コーベルではネット通販でハンガーのボディとフックを組合せしてカスタマイズ購入できるサイトを作っています。「ブランディング」にこだわったハンガーをシミュレーションを見ながら自分で作ることができるようになります。

9月上旬「ハンガーはブランドを語る」セミナー開催
この神谷町オフィスに什器を入れて、ショールーム機能をつけようと考えています。

【山本様】こういうこだわりをもっと知って貰いたい。アパレルさんに対してのセミナーは実はやったことないんです。

もう一度、VMDを定義すると、「商品の顔が魅力的に見えるようになること。」だから、ハンガーにこだわって下さい (笑)

VMDの仕組みがしっかりしていれば売れます。在庫が少なくて済み、業績が上がります。
ブランドのコンセプトがしっかり表現されていることが重要ですね。

【コーベル 尾崎】お客様にもハンガーをお渡しできる。限定色のハンガーやると売れます。

【山本様】 変なノベルティよりずっと良いですね。

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